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編隊連携機動飛行
通称「第五区分」。
通称というのは、どうも、自衛隊内部のみで使われていた用語みたいなのですが、いつの間にか外部の人間も使いだした…らしいのですが、確かではありません。
そのあたりの事を、正確に記述されている書物等を確認できないので、すべてフワフワした認識になってます。
基本的には、基地以外の屋外のイベントで展示されることが多い課目となります。
例:熊本城築城400年祭イベント
姫路城 修理完成祝賀飛行 等
レベルオープナーのみでしたが、長野オリンピック開会式での演技も、広い意味で、この中に入るでしょう。
天候不順などで、基地祭等での曲技飛行でも、変則的に行われることがあります。
2015年の浜松基地航空祭(エアフェスタ浜松2015)でも、第四区分で始まった演技が、天候悪化により、
「編隊連携機動飛行課目」(別項の「航過飛行課目」と言った方が正確ですが)、に変更されて進行されたということがあります。
射程5q以上、雲底高度約900m以上ある場合、行われることになってます。
編隊連携機動飛行課目
デルタ・ダーティー・ローパス
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デルタ隊形でギアダウン(車輪を下した状態)で会場を通過する課目。
何気なくやってるけど、飛行機ってのは車輪を出すと、ものすごく不安定になるので、難易度は高いです。
リーダーズ・ベネフィット・ローパス
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ポイント・スター・ローパス
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デルタ360°ターン
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この隊形のまま、地面に対して水平に円を描くように旋回する課目。
ただ旋回しているように見えるけど、互いの距離を計って旋回するのは、なかなか難しい。
ちょっとでも、各機の距離が崩れると、途端にだらしない演技になってしまう。
スワン・ローパス
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この隊形で会場を通過する課目です。
サクラ

6機がおのおの約500メートルほどの距離を取って、会場上空に水平に6個の円を描く課目。
オリンピックの五輪マークが変形して、六輪のマークになったとイメージしていただければ、
分かり易いかと…。
この課目と後述のキューピッドは、曲技飛行で行われる場合、総じて曇り空で行われるので、
青空の下で展開するのは、屋外イベントの時以外は珍しいケースとなります。
キューピッド
5,6番機が進行方向から左右に分かれ、水平にハートを描く演技。
人気が高い演目。
これが斜めや垂直に作られた時には、4番機によって矢が刺さるのだけれど、この課目ではハートのみになります。
「ビッグハート」とも呼ばれたりします。
ファン・ブレイク
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密集したダイヤモンド隊形で、会場を旋回しながら通過する課目です。
全課目の中で、最も高い速度で演技が行われ、ジェットエンジンの音も甲高くなり、ここだけ違います。
スモークを引かない、珍しい課目です。
ナイフ・エッジ
1機で会場を横切りながら、途中、横倒し(90度バンク)になり、そのまま通過した後、体制を戻していく課目。
横倒しになってる時、どうやって上向きのモーメントを発生させているのか、筆者にはわかりません(笑)。
チェンジ・オーバー・ターン
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▲ → ▲ ▲
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会場の右側から、トレイル(竿)で進入した5機編隊が、右へ旋回する時に2番機、4番機がいったん逆にひねった後、
逆側の後尾について、傘型のデルタ隊形に変化。
大きな傘型隊形で、一周する間に互いの機体を狭め、密集した隊形になっていき、会場左手に抜けていく課目。
言葉で説明するのが、かなり難しい(笑)。
720°ターン
1機で進入、水平に進行方向左右に大きな円を描くように旋回し、 元の進路で会場を抜けていく課目。
円(360°)2つで720°と言う事なんだけど、ちょっとわかりずらいネーミングではないかい?
レベル・オープナー
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会場正面から、5機の傘型隊形で進入した後、左右に広がって散開する課目。
別項の第四区分にある、ループのない「サンライズ」とどう違うのか、いまだに分かりません。
(ひょっとして、サンライズで、今は統一されてるのかもしれません。勉強不足です、すいません)
レター・エイト
▲ ▲ →右へ旋回
▲ ▲ → ▲ ▲
▲ ▲←左へ旋回

ダイヤモンド隊形、会場後方から進入した4機が、会場上空で後部の4番機が左へ、他の3機が右へ旋回。
4番機がやや小さい円を描き終えた後、大きめの円を描く3機に合流し、水平に8の字を描く課目。
4番機が合流する時、1番機とのスモークの交代が、この課目の山場だと個人的には思ってます。
主な課目は以上ですが、航過飛行の隊形が他のものに変わったり、順番が変わったり、抜けたりして、展示される課目は定まってないと考えた方がいいかもしれません。
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