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展示飛行の解説

ブルーインパルスのアクロバット飛行は、公式には「展示飛行」と呼ばれています。
またその展示飛行には「曲技飛行」と「編隊連携機動飛行」の二つに分かれます。
前者の「曲技飛行」が、よくブルーインパルスとしてイメージされるアクロバット飛行となり、自衛隊の基地で行われる航空祭などで、主に展示されます。
後者の「編隊連携機動飛行」は、スポーツイベントの開会式や、屋外の記念行事で展示される事が多くなります。
また、基地祭での曲技飛行時に悪天候になり、これを行う事があります。

航空ファンの会話では、よく「今日は第一区分で飛んだ」とか、「雲が低くて第四区分になった」などという会話がなされます。
これは、ざっくり言って、アクロバットのプログラムメニューと考えていただいて差し支えはないかと。
演技の種類や順番は、大まかに決まっていて、それらを「○○区分」という言い方をしています。
この区分は、大きく「第一区分、第二区分」「第三区分、第四区分」「第五区分」の三つに分けられるでしょう。
多少ややこしくなりますが、「第一区分〜第四区分」までが、アクロバットである「曲技飛行」に分類され、「第五区分」は「編隊連携機動飛行」に分類されます。
ちなみに、自衛隊の場内アナウンスがあっても、「今日は第何区分で演技します」と言うような事はありません。

「曲技飛行」の「第一区分、第二区分」と「第三区分、第四区分」ですが、前者と後者で、大きく演目が変わります。
前者は晴れて雲が高い時に行われ、後者は雲が低い時に行われるという感じでしょうか。
第一第二、第三第四は、演技自体はだいたい同じで、一部の演技が違うだけです。
ただ、天候などによって、課目の変更は起こりえますので、すべてがプログラム通りに進むわけでもありません。

第一から第四区分までの演技課目は、様々なWEBサイトで紹介されていますので、それらをご参考にしてください。(このサイトでも、おいおい、制作していくつもりです。)


「編隊連携機動飛行」(第五区分)も、多少アクロバティックな演目も行われますが、基本的に基地の外で行われますので、地面に対して水平に機動する演目が主になり、編隊飛行で通過(航過)する演目が多くなります。
また、航過飛行と呼ばれる課目もあります。
様々な隊形で編隊飛行を行う形の演技です。

もっとも、上記の事を何一つ知らないままでも、ブルーインパルスの展示飛行は楽しく、面白いものです。
無理して覚える事ではない。と個人的には思っています。

とはいえ、いくつかの用語を覚えておくと、理解も進むと思いますので、いくつかご紹介します。

まずは隊形。

・ダイヤモンド

  ▲
 ▲ ▲
  ▲

曲技飛行中、4機での基本的な隊形。


・デルタ

  ▲            ▲
 ▲ ▲ ←6機編成    ▲ ▲  ←5機編成   
▲ ▲ ▲        ▲   ▲

6機編成は基本的な隊形で、並びは
   1       5機編成の場合は→    1
  2 3                  2 3
 5 4 6 番機という編成         4     5番機となります。
5機編成の場合、「傘型隊形」と呼ばれる事があります。


・トレイル

  ▲
  ▲
  ▲
  ▲(※4機編成)

縦に並ぶ隊形。実際には後ろの機は、前機のやや下側に付きます。
4,5,6機などのバリエーションがあります。

・フェニックス(2016年新隊形)

   ▲
  ▲ ▲
▲     ▲
   ▲
(実際は5.6番機はもう少し前より)


不死鳥をイメージしたという、2016年の新隊形。
「デルタロール」の代わりに「フェニックスロール」として展示飛行されるようです。
デルタ隊形と、どちらが難しいのでしょうか? 両方難しいか…


・アプレスト

 ▲▲▲(※3機編成)


ちょっと、隊形が変形し始めてます。

横に並ぶ隊形。
2機から3機での編成が多いかと。



続いて機動(運動)用語。

・ロール

進行方向の軸に対して、機体をひねる運動。
直進中、旋回中、いくつもの種類があります。

・ループ

地面に対して垂直に旋回する運動。

・ターン

地面に対して水平に旋回する運動。

・インバート(インバーテッド)

機体を逆さま(操縦席を下)にする運動


等と覚えておくと、課目の名前で、演技が大体想像できることがあります。




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